第2作目著書への心温まるメッセージ
投稿日:2012年09月23日
~狭い日本そんなに急いでどこへ行く~
「こだわり歩き」第2弾。今回はボリューム豊富で、随所に樫原さんの困った顔、得意そうな顔、不安そうな顔、溌剌とした顔等々いろんな顔が登場して、思わずふきだしてしまう箇所もありました。
「継続は力なり」を地で行く、「こだわり歩き」の真骨頂を見た思いでした。また読んでいくうちに「それ天地は万物の逆旅にして、光陰は百代の過客なり」という李白の一節を思い出させてくれました。樫原さんにとっては、天地は宿屋(逆旅)として在り、通り過ぎていく時間はまさに旅人(過客)そのものなのですね。旅人はいわずと知れた樫原さんご本人です。そんな光景が目に浮かぶようです。
人が2足歩行を始めたとき、見ることの出来る景色は劇的に変化したことだろうと思います。その後文明という名の下、種々の乗り物を発明し、その乗り物の中から見る世界はどうでしょうか?風景が目の前を飛んでいくだけで何も見えていないのではないでしょうか?瞬時に目的地へ到着する「速さ」を手に入れた人類が置き忘れたもの、それが、今回樫原さんが行く先々で目にすることになった通りすがりの人や動物、道端の草花、建物、こだわりの駅舎等々、「こだわり歩き」でなければ気づけなかったその土地の表情や息遣いだったのではないかと思います。脳は歩行速度にあわせて反応するように出来ていると聞いたことを思い出します。
この本を読み終え、「狭い日本そんなに急いでどこへ行く」と言われているようで、じっくり腰をすえた樫原式「こだわり歩き」人生は味わい深いものだということを再認識させてくれました。
森 良雄 氏 (大学・会社同期)
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