こだわり鉄道つたい歩き

次の9カ条である。(創刊号では1~7までの7カ条)

1.ウォークマンを聴きながら一人歩きを楽しむ

 カーペンターズ、チェリッシュ、トワ・エ・モア、杉田二郎(ジローズ)、はしだのりひこ、加山雄三、ばんばひろふみといった青春時代の懐メロを収めたウォークマンを聴きながら、物見遊山気分で沿線の風景を楽しみながら歩くことは実に爽快な気分になる。平成22年までは、有線放送からMDに録音していたが、平成23年の歩きより、最近人気のipodに切り替える。これまでのアルバムに加え、徳永英明やいきものがかり更には大人のバラード(通販による外国の懐メロ)もインストールし、更なるアルバムの充実を図っている。河島英五の「時代遅れ」、山口百恵の「秋桜(コスモス)」、いきものがかりの「エール」、徳永英明が熱唱する「あの鐘を鳴らすのはあなた」は心にしんみりくる。また、明日へのエネルギーを与えてくれる。一人で歩くことは、電車の移動時間も含め、考える空間を与えてくれる。プロ野球シーズンではナイター中継を聞きながら歩くこともある。ただし、私は大の巨人ファンなので、大敗している試合にはウォークマンに切り替えるが。

2.“鉄道案内人”に従って沿線の各駅を踏破する

 地図は余り見ず歩いている。鉄道路線である“鉄道案内人”に従って鉄道沿線にある全駅を踏破し、証として駅舎や駅前の風景をカメラに収めることにこだわり続けている。これまで踏破した駅舎数は、正確には計算していないが、少なくとも2,500駅は下らないであろう。山陽本線の場合、神戸から下関までの営業キロは528.1km。そして、神戸・下関を含めた駅は117駅(新長田、鷹取、須磨海浜公園、塩屋、朝霧の5駅は除外)ある。このうち、神代(こうじろ)駅のみ、平成23年5月段階で唯一未踏破で駅舎の写真がなかったが、8月に電車によりリベンジし駅舎を挿入した。
 ※ 東海道本線(東京=神戸) 151駅(589.5km)
 ※ 東北本線(上野=岩沼)  69駅(330.6km)
 ※ 常磐線(上野=仙台)   76駅(362.9km)

3.メモや写真を撮りながら筋書きのないドラマを楽しむ

 私のウォーキングのこだわりのひとつは、当日つたい歩きする鉄道路線における全駅の駅舎の写真を撮りながら歩くことである。そして、到着時間や沿線で感じた点をこまめにメモすることである。
 鉄道と幹線道路等が必ずしも並走していない。それ故、鋸型に歩くことを余儀なくされる。そこに路に迷うというウォーキングの醍醐味が生まれてくるわけである。自分をミステリーゾーンすなわち迷路に投入することは実に面白い。元巨人軍監督長嶋茂雄氏が「野球は筋書きのないドラマ」と言われたのと同様、「ウォーキングも筋書きのないドラマ」と言えるだろう。その思いは12年間のウォーキングを通じて益々高まってきている。

4.必殺仕置人の心境で歩く

 ウォーキングは幾ら時間と金に恵まれても自分だけでは歩けない。家内の協力が絶対必要だし、自分の体調、天候等にも左右される。そう考えると自分に与えられた時間は無尽蔵にあるわけではない。限られたごく僅かな時間のため、当日を逃せばその日のコースは二度と歩けないと自分に強く言い聞かせている。すなわち、必殺仕置人の心境になるわけである。この思いは、東日本大震災でより一層高まった。現在、常磐線の場合(平成23年8月JTB時刻表での情報)、末続=浜吉田の102.0kmが不通となっている。
 最近の私のウォーキングは、自宅近郊ではなく遠距離での歩きになってきているので、費用・時間の負担も相当要するようになりつつある。それ故、必殺仕置人の心境が一層強くなってきている。
 しかし、反面、メモや写真への強い傾注から落し物が多くなっているが。代表的な事例(東海道本線編に記載)として、平成20年3月末、関ヶ原駅から大垣駅に向かっているとき、垂井駅近郊で財布と青春18きっぷをロストした。今となっては懐かしい思い出のひとつであるが。

5.出発点は先憂後楽の考えに基づき決める

 自宅から遠い方から歩くことを原則にしている。この方法は当日歩く駅を観察できるし、精神的な面からも大いにサポートしてくれる。

6.歩く鉄道営業キロは季節を考慮して決める

 コースの選定は、季節や営業キロ等も考慮の上、着眼大局・着手小局にこだわり続けてきた。つまり、長期のビジョンを持ちながら、身近なところから手当たり次第に歩くコースを選定し、ひとつひとつの駅舎を丁寧に消化してきた。
 個人個人のウォーキング経験によって様々な踏破目標プログラムができると思うが、私の場合、踏破目標とするコースは予め次の点を踏まえ選定している。わいわい会(高校の同窓の歩き会)のように複数で歩く場合には下記の踏破目標をゆるめに設定し直す。なお、この選定基準は比較的近距離の場合であって、大阪・広島といった遠距離の場合にはこの規定の運用は難しい。
 ①日照時間とウォーキング場所を考慮して、5月~8月にかけてはゴルフでいうロングコースを、3月・4月・9月・10月はミドルコースを、11月~2月にかけてはショートコースを選定している。
 ②ロングコースは営業キロ25km~30kmを目安に、ミドルコースおよびショートコースはそれぞれ20km、10kmを目安に選定している。ただし、ウォーキング場所によっては、これらの踏破目標が5km前後増減する場合がある。
 ③ 歩く統計距離は時刻表に出て来る営業キロを使用している。
 ④ ウォーキングの際に利用する電車のダイヤを見て、ウォーキング手帳に当日踏破する始点から終点までの駅をメモしている。
 ⑤ ウォーキング時間を測定するに当たり、歩行スピードを1時間当たり4kmとして計算している。

7.活動記録をとっている

 予め手帳にメモした記録を手がかりに、できるだけ詳細(1日当たりA4で2枚から3枚程度)にタイムリーに小さな挑戦シリーズに書き続けてきた。年末年始を利用して、これまでの紀行文に写真を貼り付け、ウォーキングの決算をしてきた。平成23年12月末までの紀行文の通算ページはA4判1,172ページ(写真枚数3,619枚)で、そのページ数は、年々増加傾向になっている。なお、紀行文の他にも、日時、場所、天気、営業キロ、歩数、スタート時刻、特記事項の統計をとっている。最近では、記録枚数が1日のウォーキング当たり7~8枚と増えつつあるので、雨降りで歩けない時間を活用し、決算への分業化を図っている。

8.青春18きっぷを極力活用する

 旅費を極力抑えるため、新幹線活用を最少区間にして、時間が許す限り、「青春18きっぷ」により現地に移動している。この切符は、高校の先輩(谷本静男氏)から「平成15年高校同窓ハイキング」の際、教えてもらったノウハウである。この切符は、11,500円の5枚綴りで、夏シーズンの場合、7月20日から9月10日まで旅客鉄道会社全線(除く特急、急行)について自由に乗ることができる便利な普通列車乗車券である。乗車するごとに、事前に駅窓口で乗車開始表示のスタンプをもらえば、一日定期と同様な効力を発揮する。

 このきっぷは、60歳でも70歳の方でも購入し活用できる。私が小学校時代夏休みのラジオ体操で班長さんからスタンプを押してもらうのと同じような仕組みである。5回で上がりとなる。このきっぷは、年3シーズン活用できる。すなわち、夏シーズンのほか、春シーズン(3月1日~4月10日)と年末年始シーズン(12月10日~1月20日)がある。 ※これまで移動最長時間は、平成22年8月7日の藤沢から広島までの約14時間である。

9.東横インを極力活用する

 鉄道つたい歩き地区が在住の神奈川県から相当遠いエリアとなりつつあるため、日帰りの歩きでは不可能。宿泊付ウォーキングが余儀なくされる。それで、駅からのアクセスが比較的便利で、料金も手頃で、朝食があり、設備も程よいホテルである「東横イン」を利用させてもらっている。私の場合、丁度実家にでも帰った心境にさせてもらえる。平成23年の場合、東横インに11泊させてもらった。

 これまで、水戸東横インを皮切りに、青森、八戸、盛岡、仙台、いわき、福島、郡山、桐生、前橋、浅草、松本、名古屋、岐阜、京都、新大阪、三ノ宮、奈良、岡山、高松、広島、徳山、新山口と23箇所活用させて頂いた。

※いわき東横インで会員となる。会員になるのに1,000円要するが、メリットは宿泊代の5%割引がある。その他、10回利用すれば、1泊の宿泊代が無料となる。これまで岡山、桐生そして盛岡で実現。